診療科の特色
診療体制の拡充
神経内科は2010年度に病床数6床からはじまり、2013年度以降は20床以上の入院病床で診療しています。2011年から日本神経学会教育施設の認定も受けています。
2019年4月よりは大森赤十字病院神経内科は、常勤医5名、常勤嘱託医師1名、専攻医2名 計8名に増員して入院診療にあたり、変性疾患・ギランバレー症候群・重症筋無力症・てんかん・髄膜炎・脳炎といった疾患から脳梗塞超急性期まで幅広い疾患の診断と治療にあたっています。
脳神経内科専門医が6名、日本臨床神経生理学会専門医1名という都内でも充実したスタッフによる診療体制で診療を行っています。
さらに水曜日には柴田頌太先生に非常勤の新患外来をお願いしています。また金曜日午前には東京大学神経内科元助教授であり、ALSの世界的な研究者でもある郭伸先生に非常勤で新患外来をお願いしています。
充実した検査体制
MRI、CT、SPECT等など画像診断機器も充実しており、迅速な診断体制を整えています。二台のMRIで救急患者に即日撮影可能です。心臓や頸動脈の超音波検査も即日検査可能です。脳血管障害の原因やリスク判定、治療方針の決定が迅速に行えます。
SPECTによる脳血流の評価のみならず、DaT scanやMIBG心筋シンチによりパーキンソン病やレビー小体病をはじめとする変性疾患の的確な診断も可能です。
日本臨床神経生理学会専門医が常勤しており、神経伝導速度検査や筋電図検査など電気生理学的検査も充実しており、神経生検・筋生検も積極的に行い、神経筋疾患・脊髄疾患の診断・治療にあたっています。
救急体制の充実
増加する脳卒中疾患に対し、t-PA対応医療機関として認定されており、様々な脳血管障害の病態に対し、t-PAやアルガトロバン・エダラボン等の内科的治療に加え、脳外科による血栓回収術をはじめとした血管内治療など、最善の治療法を提供しています。てんかん・髄膜炎・脳炎・ギランバレー症候群・重症筋無力症など様々な神経救急疾患に対してもγグロブリン大量療法や分子標的薬など最新の治療を提供しています。
救急体制の充実
2012年度から輝生会初台リハビリテーション病院と全面提携し、リハビリテーションスタッフの派遣と研修を常時行っています。急性期リハビリテーション体制を整備しチーム医療に基づいた充実したリハビリテーションを提供しています。
脳梗塞の方やご高齢の方など嚥下機能の低下した方に言語聴覚士による早期介入や嚥下造影検査による評価を実施し、それぞれの嚥下評価に応じた的確な治療法や対処法を提供し、誤嚥性肺炎の減少に努めています。
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診療方針
神経内科には、しびれや手足の運動障害、あるいは、頭痛、めまいなど多彩な症状を訴えて多くの方が来診されます。お年寄りでは、歩行障害、物忘れの方もいらっしゃいます。これらの症状は、脳や末梢神経の様々の問題で生ずることがあります。例えば、脳卒中、認知症、パ-キンソン病や脊髄小脳変性症などの神経変性疾患、多発性硬化症、末梢神経障害や筋肉の病変などです。
これらの疾患を緻密な神経学的診察と、CT・MRI、電気生理学的検査その他を駆使して正しく診断し治療方針を決定するのが神経内科医の役目です。他の内科的治療の必要な方は該当専門内科と、外科的治療の必要と思われる方は脳神経外科や整形外科と相談し治療を行います。
また、神経内科では、脳卒中などの神経疾患に限らず、廃用防止、機能回復・合併症の防止、社会復帰などのためにはリハビリテ-ションが不可欠です。必要に応じてリハビリテ-ションも行っています。
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得意とする診療
- 神経疾患全般
- 脳梗塞を含む脳血管障害
- パーキンソン病
- 認知症
- 高齢者の歩行障害
- 片頭痛を含む頭痛
- 末梢神経疾患
- 重症筋無力症
- 多発性硬化症
- 運動ニューロン病
などの診療を行っています。
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こんな症状取り扱います
- 頭痛・めまい・ふらつきなど、
- 物が二重に見える。
- 手足のシビレ、手足に力が入らない。
- 手がふるえる。
- 歩き難い、転びやすい、歩くのが遅くなった。
- 喋りにくい、言葉が出にくい。
- 物忘れがする。
このような症状がもしも急に出てきた時は至急受診されることをお勧めします。
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患者さまへ
神経内科の診察は一般的に時間がかかり、予約で来ていただいた場合でも少し待っていただく場合もありますのでご了解ください。
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診療実績 (2014年度~2018年度)
疾患分類(神経学会基準) |
2014年度 |
2015年度 |
2016年度 |
2017年度 |
2018年度 |
脳血管障害 |
9 |
10 |
10 |
8 |
17 |
脳血管障害(7日以内の急性期) |
96 |
144 |
140 |
137 |
121 |
神経変性疾患 |
筋委縮性側索硬化症 |
2 |
5 |
15 |
4 |
10 |
パーキンソン病 |
15 |
19 |
12 |
22 |
18 |
他のパーキンソニズム(PSP,CBDなど) |
11 |
7 |
18 |
10 |
12 |
多系統委縮症(SDS,OPCA,SNDなど) |
11 |
16 |
20 |
4 |
9 |
脊髄小脳変性症(多系統委縮症を除く) |
11 |
6 |
7 |
3 |
5 |
不随意運動疾患(舞踏病,振戦など) |
4 |
4 |
6 |
5 |
5 |
その他 |
2 |
5 |
0 |
2 |
0 |
認知症性疾患 |
アルツハイマー病 |
12 |
12 |
9 |
10 |
19 |
血管性認知症 |
8 |
2 |
10 |
1 |
1 |
その他 |
19 |
19 |
25 |
17 |
13 |
免疫関連性中枢神経疾患
(MS,脊髄炎,ベーチェット病など) |
12 |
16 |
3 |
16 |
11 |
末梢神経疾患(GBS,CIDP,CMTなど) |
17 |
9 |
12 |
6 |
6 |
筋疾患(筋炎,皮膚筋炎,ジストロフィーなど) |
11 |
7 |
14 |
9 |
17 |
神経感染症(脳炎,髄膜炎など),脳症 |
15 |
11 |
18 |
10 |
24 |
てんかん(原発性,症候性) |
17 |
11 |
20 |
24 |
33 |
腫瘍 |
0 |
1 |
3 |
2 |
5 |
中毒性神経疾患 |
6 |
17 |
7 |
7 |
11 |
内科疾患,代謝性疾患に伴う神経障害 |
17 |
22 |
14 |
19 |
41 |
その他 |
36 |
19 |
30 |
29 |
46 |
総数 |
331 |
362 |
393 |
345 |
424 |
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